26歳女性インフラエンジニア。上京してVRをマスター後インタラクティブアーティストを目指す
更新: 2020.04.07
中学生の頃には古着やファッション雑誌「Zipper」が好きで、ファッションデザイナーに憧れていたという福岡麻央さん。
テックキャンプのWEBアプリケーションコース(※梅田校。当時)とVRコース(※渋谷校。当時)を受講したのち、テックキャンプのメンター(講師)になりました。
並行して、VRのスキルを活かしてインタラクティブアートに挑戦中です。
福岡さんに、VRを始めたきっかけやものづくりへの思いについて話を聞きました。
※テックキャンプのVRコースは2019年2月28日に提供終了。今後も高水準な「テクノロジー人材」を育成する最高の環境を提供していきます。また、サービス内容は予告なく変更の場合がありますので予めご了承ください。最新のサービス内容は本サイトをご覧ください。
<プロフィール>
福岡麻央さん
四年制の大学を卒業後、インフラエンジニアとして2年間勤務。主にオンプレミスとクラウドサーバの構築・運用・監視を担当。
現在はインターンとして、テックキャンプのメンター業務を行う。インタラクティブアートや空間演出に関心があり、勉強中。
この記事の目次
今後何十年も仕事をしていくなら「自分の仕事には意義がある」という実感を得たい
――福岡さんがVRを始めたきっかけは、何でしょう?
もともとインフラエンジニアを2年間していたんですけど、インフラエンジニアの働きは外からは目に見えないんですよね。
サーバーサイドで携わったWEBサービスの画面を、家族や知り合いに見せても「……で、麻央は何を開発したの?」と言われてしまうことが多くて(笑)
担当していたのは目には見えない部分の開発ばかりだったので、どういう仕事をしているのか、分からないと思われてしまうのは仕方ないことではあったんですけど・・・。
時間が経つにつれて、フロントエンドやデザインといった目に見える部分の開発をやりたいという気持ちが湧いてきて、2017年2月にテックキャンプの梅田校でWEBアプリケーションコースを受講しました。
――するとWEBアプリケーションの開発を身につけた後に、VRも学んだのですね。
そうです。テックキャンプの受講後は「WEBだけじゃなく、VRもやりたい!」という思いが強くなったんです。
ちょうどその頃、せきぐちあいみさんのVR作品をtwitterでたまたま見かけ、ものすごく衝撃を受けたんです。
せきぐちあいみによるVRアート作品。Tilt Brushで360度空間にイルミネーションを描いています。
「これやりたい!」と思い、すぐtwitterのアカウント名にVRの文字が入っている人を片っ端からフォローして(笑)
そうしてしばらく経った頃、ぽつっと「C++を未経験から勉強できるスクール、どこかに無いかなあ」とツイートしたら、テックキャンプの関係者の方から「ぜひ、うちでどうぞ」とリプライをもらったんです。
厳密にはテックキャンプのVRで使う言語はC#で、C++ではなかったんですけどね(笑)でもC++とC#には似ている部分も多いので、C#の勉強に興味が湧きました。
それにVRの勉強は前からやりたいと思っていたので、すぐ学習を始めることに決めました。その頃はまだ大阪に居たんですけど、VRコースが受講できる校舎は渋谷にしか無かったので上京しました。
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――VRコースの受講のため、上京するというのは勇気のいる決断ですよね。
当時、テックキャンプにすごく興味を持っていたので代表の真子さんのブログをいつもチェックしていたんです。
その時に真子さんが人の働き方は3パターンあるという内容の記事を更新していました。
イエール大学のエイミー准教授の研究によると、人の仕事の捉え方は「ジョブ」「キャリア」「コーリング」の3つカテゴリーがあるという。
①ジョブ(労働)ジョブに属する人は仕事を単なる労働と考えている。働く動機は報酬。より良い報酬があればいつでも転職する。
②キャリア(成長の実感)キャリアに属する人の働く動機は、「経歴」や「向上している」という実感。目の前の仕事をもっと良い何かへの踏み台と捉える。
③コーリング(仕事自体が価値)コーリングに属する人の働く動機は「社会の役に立っている」「自分の仕事には意義がある」という実感。目の前の仕事に取り組むこと自体に価値を感じる。
3つのカテゴリーで、最も幸福度が高く集中力高く仕事に取り組めているのは③コーリングに属する人だそうだ。
――引用元:「成長できる環境」を求めてはいけない
私はこの記事を見て、すごくハッとして大阪にいる今の働き方は②キャリアだなと考えました。
どうせなら今後何十年も仕事をしていくなら、私も③コーリングとして働きたいと強く思いました。
そこでテックキャンプの知人にはすぐに上京したいと伝え、前職の社長にも退職の相談はすぐにしました。
Unityを学ぶと、VRもインタラクティブアートも制作できる
――福岡さんはプログラミングだけでなく、ビジュアルの制作にも興味があるのですね。
そうですね。VRはもちろん好きなんですけど、それと同じくらいチームラボさんの作品が好きなんです。
テックキャンプではUnityというゲームエンジンを使い、VRゲームを制作します。
チームラボさんはUnityを使い「お絵かき水族館」という、子どもたちが会場で描いた魚の絵をスキャンし、画面上で泳がせる作品を制作しています。
チームラボ「お絵かき水族館」の様子
Unityを学ぶことでVRだけでなく、チームラボさんのようなインタラクティブなメディアアートを制作できると思って、VRの受講を決めました。
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伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風」をモチーフにしたチームラボの代表作《Nirvana》の制作手法の解説を掲載した本と、チームラボの作品集DVDがセットになった一冊です。
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インフラエンジニアは激務だった
――最初のエンジニア就職の際、インフラエンジニアの道を選んだ理由はどのようなものですか?
インフラエンジニアには夜勤の仕事があるので、日勤の仕事よりも給料が良いんです(笑)
入社前にサーバールームを見学させてもらう機会があったのですが、マシンを実際に目にしたことで仕事に興味が湧いたことも大きかったです。
「どれだけデザインを作りこんでも、サーバーが無いとサービスは動かないんだ」ということを知り、サーバーのことを勉強してみたくなったんです。
実際に入社してみると、インフラエンジニアの仕事は激務でしたね・・・。
――労働時間が長かったのでしょうか。それとも、インフラ周りの技術のレベルがあまりに高く、新卒には荷が重かったのでしょうか。
その両方です。
サーバールームにはアラートがあり、障害が起きた際には「どこどこの会社の何番のサーバーで障害発生」ということを知らせる通知音が鳴るんです。
通知があると、すぐに原因を調査するのですが、どれだけ調べても原因が分からないことがあって。
「原因不明のアラート」が何度も何度も鳴ると、エンジニアにとってはものすごいストレスなんですよ。
残業も多かったです。
定時では18時で上がりだったとしても、18時5分に障害が発生すると現場にいるのが後輩だけでは問題に対処できないので、残業せざるを得なかったんです。
ものづくりへの思いは、完全に捨てることは出来なかった
――小さな頃、将来の夢は何でしたか?
中学までは美術がとても好きで「いつか、ものを作る仕事が出来たらいいなあ」とずっと考えていて。
特に、ファッションデザイナーに強い憧れがありました。ファッション誌の「Zipper」がすごく好きでしたし、古着屋さんにもよく行ってたんです。
ところが、私は周りに流されやすい面もあるようで「そういう仕事は、きっとうまくいかないよ」と言われるうちに「ものづくりを仕事にするのは、止めた方がいいのかもしれないなあ」と考えるようにもなってしまって・・・。
ファッションデザインの仕事をして失敗した知人がいたことも、そういう考えに至る要因になったと思います。
大学時代に就職活動をした時も、最初のうちは銀行のようにお堅い企業ばかりを選んで、選考を受けていました。
でも、ものづくりへの思いは完全には捨てられなかったのでIT企業に入社することにして、最初に就いた職業がインフラエンジニアだったんです。
――もともと夢見ていたファッションデザインの世界に比べると、エンジニアの世界は圧倒的に男性が多いですよね。職場環境や男女比率の違いに、抵抗感を覚えることはありませんでしたか?
最初のうちは正直、抵抗感がありましたね・・・。
最初に入った会社は、女性社員が私を含めて三人しかいなかったんですよ。しかも、内2人は事務職の社員で、エンジニアは私1人で。
2年目に入ると後輩の女の子が1人入社してきたのですが、それまでは本当に1人きりでした・・・。この頃は、精神的にも大変でしたね。
いま振り返るとその1年の間に、性格が変わったと思うんです。入社前よりも、だいぶ男っぽくなりましたね(笑)
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受講生のVR作品が仕上がっていく様子を見るのが、とても楽しい
――テックキャンプでVRのメンター(※講師)として働くことのやりがいは、何だと考えていますか?
時間が経つごとに受講生の方の作品が仕上がっていく様子を見ることがとても楽しいです。VRの制作過程って、本当におもしろいんですよ。
また受講生の方から「福岡さんがいたから、テックキャンプの教室に通うのが楽しかった」ということを言って頂けることがたまにあって、そういう時にメンターをしていて良かったと感じます。
メンター同士の仲もすごく良いです。VRコースの女性メンターは、私を含めて5人くらいいるのですがしょっちゅう一緒に遊んでいて。先日は一緒に富士急に行きました(笑)
――受講生にはどのような方が多いですか?
開講間もない頃は30代前後の社会人の方が多かったのですが、VRに興味を持ってくださる方が増えたのか、最近は年齢層が下がってきました。若い女性の受講生も多いですね。
VRとインタラクティブアートで、Unityのスキルを活かしたい
――福岡さんは今後、どのような作品を制作していきたいとお考えですか?
いまはOpenCV、openFrameworksとKinectを組み合わせた、インタラクティブアートの作品を作っています。
作品に触れた人が、ダイレクトに変化や反応を楽しめる作品が私はすごく好きなんです。異世界に触れているような感覚が魅力的で。
今後も、そうした分野でUnityのスキルを活かしたいです。
将来的にはフリーランスで、インタラクティブアーティストとして活動したいですね。
――いま新たに身につけたいと考えている技術はありますか?
Unityのコーディング以外の「デザイン」の部分や、openFrameworksを突き詰めて勉強したいです。
プロジェクションマッピングにも関心があるので、そうした勉強も本格的に始めようと考えています。
――テックキャンプの受講を検討している方に、アドバイスをお願いします。
私には2年間の正社員経験がありますが、退職し、VRとインタラクティブアートの学習を始めて、いまはメンターをしています。
実は退職したことで「困ったこと」は一度も無いんです。技術があればスカウトも来ますし、月々暮らしていけるお金も手に入ります。
もしお金が無いという理由でテックキャンプの受講を迷っている方が居たら、その迷う時間がもったいないと感じます。
テックキャンプのカリキュラムをきちんと終了すれば、受講料金に見合うだけのお金はすぐに取り返せます。
自己投資は惜しまず、しっかりとスキルを身につけることで、将来の自分を楽させてあげてください。
――福岡さん、ありがとうございました!