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転職を考えているが、できれば転職エージェントは利用したくない…
転職エージェントを利用することで、就職・転職活動においてのアドバイスをもらえたり、自分にあった求人を紹介してもらうことができますが、エージェントを利用せずに就職・転職活動をすることはできないのでしょうか。
この記事では、理想の企業に就職するためにはエージェントを利用すべきなのか、またエージェントを利用せずに就職・転職活動を行う際の方法と注意点を解説します。
この記事の目次
転職エージェントを使わなくても良い状況
テレビCMや広告の影響もあり、現在では多くの人が就職・転職の際にエージェントを利用しています。特に初めての転職を考える方にとって、転職を手助けしてくれるエージェントは頼りのサービスでしょう。
しかし、エージェントを利用しないと就職ができない、というわけではありません。具体的な例として、以下のようなケースではエージェントを利用しなくても就職・転職活動を行えます。
転職したい企業が決まっている
エージェントを利用する一つの目的として、数ある求人の中から希望にあったものをピックアップしてくれることがあります。
大企業から中小企業、スタートアップまで市場には多くの求人があり、職種・職務内容・ポジション・勤務場所などは各求人募集によって異なります。それらの中から希望にあったものを選ぶ作業は時間がかかるでしょう。
一方、すでに転職したい企業が決まっている場合についてはエージェントを利用する必要は必ずしもありません。
集めるべき企業の情報がすでにわかっているならば、転職エージェントとのやりとりは時間の無駄になってしまうでしょう。
転職エージェントに希望の求人がない
エージェントに紹介された案件に自分の希望にあてはまるものがないことも考えられます。就職・転職エージェントが紹介できるのは、そのエージェントと取引のある会社の求人のみです。それ以外の案件については紹介されません。
このようなケースではエージェントから紹介を受けた企業に無理やり転職する必要はないでしょう。
エージェントからもらった情報を元に自分で求人を探すのが無難です。
一部のエージェントは得意な業界や職種があります。例えばエンジニア希望の人はエンジニアの転職に強いエージェント、医療関係の人は医療業界専門のエージェントなど。
大手のエージェントは業界・職種を問わず求人がそろっていますが、より専門的な分野への転職サポートができないこともあるでしょう。求人の有無に加え、どれだけサポートしてくれるかも考えた上で転職エージェントを使うかどうか決めるべきです。
転職のノウハウを充分理解している
エージェントを利用することで履歴書の書き方や面接対策、給与などの条件交渉の方法についてアドバイスを受けることができます。
過去に転職した経験がないという場合、多くの企業・求職者を知る業界のプロにアドバイスを受けることで転職の成功率を高められるでしょう。
新卒で入社した会社を転職する際などは、エージェントのアドバイスが参考になります。
一方で、過去の転職経験から一通りのノウハウをすでに理解しており、エージェントからのアドバイスは必要ないと考えている人は、エージェントを利用せずに転職活動を行って問題ないでしょう。転職に不安がある場合のみエージェントの利用を検討するべきです。
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転職エージェントを利用したほうが成功しやすい
エージェントを利用せずに転職活動を行うことは可能です。しかし、すでに転職したい企業の絞り込みが終わっている場合や転職活動に慣れている場合を除き、基本的にはエージェントを利用したほうが転職に成功しやすいでしょう。
エージェントは転職のプロであり、過去に何件もの転職成功事例を持っています。また企業とのコネクションも持っているため、具体的に求める人材像や職場の雰囲気などについても把握しています。
そのため、何も情報を持たずやみくもに転職活動をするよりはプロのサポートを受けながら行ったほうが早くに内定を得ることができ、また実際の転職後に「予想していた職場・仕事と違う」といったミスマッチも防ぐことができます。
希望の企業に100%転職できるわけではない
もちろん転職エージェントを利用しても、希望の企業に100%採用されるわけではありません。
エージェントは求職者の希望にできるだけ沿った求人を紹介しようとしますが、収入などの条件面に希望が多い場合や、自分の理想をうまく伝えられなかった場合にはミスマッチは発生します。
転職エージェントはあくまでも「転職後のミスマッチの確率を下げる」ためのサービスであると理解しておきましょう。
エージェントを利用することを迷っている方は、次の項目で紹介する「転職エージェントを使わないメリット・デメリット」を読み、自分にとってエージェントは本当に必要かどうかを考えてみましょう。
転職エージェントを使わないメリット
以下で、転職エージェントを使わないメリットとデメリットについてそれぞれ解説していきます。
まずは、「意思決定が自分でできる」「納得いくまで転職活動ができる」「やり取りや面談に時間が奪われない」といったメリットを見ていきましょう。
意思決定を全て自分でできる
エージェントを利用しないことの大きなメリットは、転職に関する全ての意思決定を自分自身で行えることです。
エージェントは確かにプロとしてのアドバイスやサポートをしてくれます。ただ、エージェントは仕事を求める求職者と人材を求める企業との橋渡し役になることで、仲介手数料などを企業や求職者から得ているという点も忘れてはなりません。
ビジネスという視点に立つとエージェントは「あなたが自分たちが紹介したどこかの企業に就職してくれること」が目的です。結果としてあなたの本当の希望に沿わない提案をするケースもありえるのです。
転職先に対して強い意志や軸がある人であれば問題ないでしょう。しかし「他人の意見に流されやすい」という人の場合は、エージェントの言うままに希望とは異なる企業に就職してしまう可能性にも注意するべきです
その点、エージェントを利用せずに転職活動した場合、どの企業に転職するのか決断するのは自分次第。自分の意思を100%尊重して進路を決めることも可能です。
自分が納得いくまで転職活動ができる
一つ目のメリットに関連して、エージェントの意見に左右されず自分の納得いくまで転職活動ができるのも、エージェントを利用しないメリットの一つです。
上述した通り、エージェントにとっては「あなたがどこかの企業に就職すること」が重要であるため、早く就職先が決まったほうがコストを抑えられます。そのため、一度内定が出た企業を執拗に勧めてきたり、内定を受けるか辞退するかの決断を迫ることもあります。
転職は多くの人にとって大切な人生の分岐点です。エージェントを気にせず、内定が出ても本当にその企業に転職するべきかどうかじっくり判断したいという方は、利用を控えるのが吉でしょう。
エージェントとのやり取り・面談に時間が奪われない
エージェントを利用する場合、担当者との面談・メール・電話のやり取りが少なからず発生します。
初回の面談で希望を伝えた後はメールのみでやり取りをするケースもあれば、2週間に1回など定期的に担当者との面談をするケースなどもあるでしょう。
また、面接後に担当者から電話で面接の感想や雰囲気を聞かれたり、求人案内のメールが頻繁にくるといったことも考えられます。
もちろん、頻繁にこういったやり取りをすることで安心して活動を進められるという方もいますが、中には面談やメール・電話を面倒に感じたり、それに時間を取られることをよく思わない人いるはず。転職エージェントを利用しなければ、連絡の手間は発生しません。
この点についてはエージェントによって差が出てくるため、もしエージェントをすることになった場合も、やり取りの方法や頻度については予め確認しておくと良いでしょう。
転職エージェントを使わないデメリット
次に転職エージェントを使わないデメリットについて確認していきましょう。
転職エージェントを利用しないと見つからない求人がある
エージェントが紹介してくれる求人の中には、企業の採用HPや求人サイトなどには載っていない案件もあります。これらのエージェント限定公開の求人は、当然エージェントを経由しない応募することができないため、求職者にとっては希望の企業に挑戦するチャンスを失うことになるでしょう。
転職エージェントを利用し、紹介してくれた求人を見た上で引き続き利用するかどうか決める人もいます。
転職エージェント経由でしか採用しない企業がある
エージェント限定公開求人と同じく、エージェント経由でのみ採用活動を行っている企業もあります。理由としてはHPや求人サイトなどで募集を行うと、スキルや経験がそのポジションに必要な水準にはるかに満たない人を含めて多くの応募が集まってしまい、全ての応募に対して書類選考・面接を行うコストが大きくなってしまうためです。
一方で、エージェントを経由する場合はエージェントによってある程度応募者のスキルや経験が保証されているため、企業側にとっても効率よく採用活動が行えるメリットがあります。
転職のプロによるアドバイスを受けられない
多くの企業や過去の求職者を知るプロによるアドバイスが受けられないこともデメリットの一つです。
扱っている求人数や実績が多いエージェントは、それだけ人材を募集している企業との付き合いも密であり、募集要件に載っていないような求める人物像やスキルについても把握していることがあります。
その貴重な情報から面接でアピールすべき実績やスキルのアドバイスがもらえることもあるため、求職者にとってはエージェントを利用することでより面接を優位に進めることも可能です。
企業との交渉がしにくい場合がある
内定が決定した後に年収などの条件を交渉する場合についても、エージェントを利用しておいたほうがよいケースがあります。
採用の場では、最終面接と合わせて入社の意志を確認され、その場で入社同意書に署名するケースも考えられます。個人で転職活動を行っていた場合、そのタイミングで年収・待遇などの交渉をするのが一般的です。
しかし、交渉したいことがあっても言うタイミングがなかったり、気付かなかったりするとそのまま会社が提示した条件で契約を結ぶことになります。
一方、エージェントを利用した場合は最終的な入社の意志はエージェントを通じて行うため、そのタイミングで給与交渉などを行うことが可能です。
転職に必要な手続きはすべて自分で行う
エージェントは求職者と企業の仲介役として、様々な場面で調整を行ってくれます。具体的な例としては以下のものがあり、エージェントを利用しない場合にはこれらを全て自分が行う必要があります。
- 履歴書・職務経歴書の作成(添削)
- 企業への応募手続き
- 面接の日程調整
- 給与や業務内容のなどの条件面の交渉
- 契約書などの各種入社関連手続き
働きながら転職活動を行う場合、全ての手続きを一人でこなすことはかなりの労力を要するでしょう。また、エージェントを利用する場合は複数の企業に応募していたとしてもエージェントとのみやり取りをするだけで済みますが、利用しない場合は個々の企業の担当者と直接やり取りする必要があります。
転職エージェントを利用せずに行う転職活動
メリット・デメリットがある自力での転職活動。以下で、実際に転職エージェントを利用しないで行う転職活動の方法について解説します。
企業の採用ページから応募する
狙っている企業がすでにある場合は、その企業の採用ページから応募します。求人を掲載していない場合であっても、対応してくれる企業もあるため、もし行きたい会社に募集がなかった場合でも一度採用窓口に連絡してみるといいでしょう。
求人サイトを利用する
希望する職種や勤務場所、雇用形態(正社員や契約社員など)は決まっているが、具体的な企業はまだ絞っていないという場合は、求人サイトを見て企業を探すこともできます。
案件数が多いおもな求人サイトとして以下のサイトがあります。
マイナビ転職
総合転職サイトであるマイナビ転職は、職種・業種などの条件を細かく設定することができます。20代後半~30代前半の利用者が多いことから、その年代をターゲットにした求人も多いです。
リクナビネクスト
案件数の多さが特徴の求人サイトです。AI機能が求職者のタイプを分析し、おすすめの求人を提案してくれる機能や”気になる”登録を行った企業から逆にオファーが届く機能など、仕事探しをサポートする機能が搭載されています。
エン転職
大手企業だけでなくベンチャーや中小企業の案件数が多く、利用者の7割が34歳以下の求人サイトです。サイト限定求人も多数あるため、他のサイトを合わせてチェックしても良いでしょう。
doda
求人を紹介するサイトとしてだけでなく、転職フェアや転職支援サービスなども行っています。スキルや実績を持つ経験層向けの求人も多数あります。
type
エンジニア関連の求人が豊富で、転職フェアなどの定期的に開催しています。エンジニア職種の中でさらに細かい条件設定ができることもあり、求職者や掲載企業ともに多く利用されているサイトです。
ハローワークを利用する
ハローワークを利用する方法もあります。現在勤めている企業を退職した後に転職活動を行う場合であれば、失業手当の受給手続きのためにハローワークに行くことなるはずですので、その際に転職活動についても相談してみるといいでしょう。
求人雑誌を利用する
求人サイトを運営する企業などが発行している求人雑誌を見て探す方法もあります。アルバイトなどはこの方法で見つけた方も多いのではないでしょうか。
地域ごとに発行されているケースが多いため、住んでいる地域に限定して仕事を探したい人におすすめです。
友人・知人・家族に紹介してもらう
友人・知人・家族などを介して転職するケースもあります。例えば友人が勤めている会社が人材を求めているケースや、社員による紹介制度があるケースなどがあります。
紹介や誘われた場合であっても面接や試験は通常通り実施されることが一般的です。しかし現役社員の推薦がある分、他の社員よりも優遇される可能性があります。
ヘッドハンティングの可能性も
他の企業と取引をしている場合、その企業からヘッドハンティングされる可能性もあります。
もちろん、ヘッドハンティングをされるためにはその企業が「この人と一緒に働きたい」と思わせられるパフォーマンスを出す必要があるため、簡単なことではありません。
しかし、ヘッドハンティングは一次面接などのプロセスがスキップされたり、自分の希望に近い(またはそれ以上の)条件で転職ができることもあるため、もしそのような話が出たのであればまず詳しい話を聞いてみると良いでしょう。
クラウドソーシングサイトを利用する
フリーランスとしての働き方も視野に入れているのであれば、クラウドソーシングサイトを利用するのがおすすめです。
一回きりの単発の案件から数ヶ月~1年といった継続的な案件まで様々あり、一回の仕事も数十分で終わるような小規模なものから数時間必要な大規模なものまであります。
クラウドソーシングサイトはフリーランサーの仕事探しの場として多く利用されていますが、継続的に一つの企業と仕事を続けた結果、その企業の正社員として採用されるケースもあります。
クラウドソーシングサイトには総合的なサイトからエンジニアに特化したサイトまで様々あります。次の記事ではサービスの比較や具体的な始め方について解説しています。合わせて御覧ください。
実績をブログ・SNSで発信する
デザイナーなどのクリエイティブ職の方であれば、自分の作品をブログやSNSで発信するのもおすすめです。Instagramなどで作品を公開することで、それを見た人から仕事のオファーがくる可能性もあります。
その後はクラウドソーシングサイトを利用した場合と同じく、実績や働き方で正社員を目指すことになるでしょう。その場合には、そもそもクライアントが正社員または契約社員などとして採用するキャパがあるかの確認も必要です。
必ず採用してくれるというわけではありませんので、注意が必要です。
自力で転職活動する際の注意点
これまでの解説の通り、求人サイトなどを活用して自力で転職活動を行うことは可能です。最後に自力で転職活動をする際に気をつけておきたいポイントを紹介します。
説明会などには積極的に参加
自力で転職活動をする場合に重要なことの一つに、自ら積極的に情報を取りに行くことです。エージェントを利用する場合、エージェントがおすすめの企業や求人を紹介してくれますが、利用しない場合は自分で探しに行く必要があります。
企業が主催している説明会や転職イベントなどには積極的に参加し、気になる企業や業界・業種に関連する情報は出来る限り集めるようにしましょう。
周囲の人に相談する
自分の強みは何か、どんな企業で働くべきか、これまでのキャリアをどう活かせばいいかなど迷った時は家族や友人などに相談してみましょう。
転職の経験がある人や業界で長く勤めている人などは、自分の経験を踏まえてアドバイスをくれるかもしれません。他人の意見を聞いた上でどのように行動するかはあなたが決めることですが、一度転職してしまうと一定期間はその会社に留まることになるため、他者の意見も事前に聞いておくことが重要です。
他者の意見を聞いている間に、自分でも気付かなかった強みや希望に気がつく可能性もあります。履歴書、職務経歴書の添削や、面接練習などもお願いできるとよりよいでしょう。
面接の際に質問をする
エージェントを利用している場合、エージェントを通じて企業の雰囲気や文化、仕事内容について事前に説明を受ける機会がありますが、自力の場合は面接がその初めての機会となります。
面接は企業があなたを判断する場でもあり、あなたが企業を判断する場でもあります。「何か質問はありますか?」という逆質問の機会があれば、疑問に感じていることは積極的に聞いてみましょう。
さいごに
転職はあなたのキャリアだけでなく人生においても大切なイベントです。エージェントを使う場合でも、使わない場合でも、自分がどのように働きたいかを考え、しっかりとした軸を持って行うようにしましょう。
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