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逆質問とは、採用面接の場で面接官から志望者に「何か質問はありますか?」と問われた際に行える質問です。
あなたは逆質問をしていますか?それとも遠慮していますか?もし一度もしたことがないなら、これまでの面接で損をしていたかもしれません。
今回は、逆質問を有効に活用して、あなたの持つスキルや経験、やる気までも面接官に伝えるポイントをお伝えします。
あなたの良さが、強く印象付けられること間違いなしです。今後は逆質問を積極的に行いましょう!
なぜ逆質問をするのか?
まずはなぜ面接で逆質問の機会が設けられることが多いのかを理解していきましょう。
様々な理由があります。
疑問や不安を解消するため
逆質問は志望者が面接中に感じた疑問点や不安を解消するために設けられているのです。
しかし面接になると、面接官からの質問一つひとつに「何か隠された目的があるのではないか?」と疑いがちになるものです。
どう答えたらいいか、何を質問したら良いかと必要以上に慎重になってしまいますよね。
まずは、深く考えすぎずあなたの疑問や不安を伝える場にしてみましょう。
その時、極度に失敗を恐れずリラックスして答えたほうが、面接官のイメージに残る質問が自然と出てきやすくなります。
志望者の意欲を知るため
質問ができるようになったら、今度はあなた自身の自己アピールも含めた質問をしてみましょう。「そんな高度なことはできない」と思われるかもしれませんが、この記事を最後まで読んで下されば大丈夫です。
面接官としてももちろん、全く目的がなく逆質問の場を設けているわけではありません。
面接官から一方的に投げかける質問よりも、志望者から自発的に発せられる質問の方が人柄ややる気が感じられるに違いありません。
面接官は、様々な情報から志望者を把握しようと全神経を注いでいます。志望者に逆質問を許すのにも当然、志望者の疑問を質問させる以外の目的があります。
一つには、会社や仕事に対する志望者の意欲を知ることがあります。面接の内容に対してさらに深掘りした質問をしてきたり、自分の具体的な将来像まで考えた質問をする志望者であれば、面接官には非常に意欲的に映りますよね。
では逆に、すでに話した内容を聞いてきたり、そもそも質問すらしない志望者はどうでしょうか。せっかくの逆質問の機会をを有効に活用する気が無い、意欲的でない志望者と判断されますよね。
このように逆質問が、採用面接における判断基準の一つとして設けられている会社が、実際に存在するのです。
コミュニケーション能力を見るため
基本的に採用面接は、面接官からの質問に対して志望者が答えるという一方通行なやりとりで進みます。一般的に逆質問は、採用面接の最後に補足的な位置づけで設けられているように見えます。
しかし業種によっては逆質問は非常に重要な意味合いを持ちます。面接官が志望者のコミュニケーション能力の高さをチェックするために使う場合などがそうです。
特に高いコミュニケーションが求められるような職種では、面接官は逆質問を用いて志望者のコミュニケーション能力をチェックするのです。
例えば次のような場合です。
・営業職
・チームでプロジェクトを担当する、チームワークとコミュニケーション能力が必要な職場
このような職種の採用担当としては、限られた面接の時間で是が非でも志望者のコミュニケーション能力を測りたいところです。
逆質問は、そのために使われていることがあるのです。
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自己アピールの場でもある
逆質問の場は、自己アピールの場としても使えます。逆質問をしないことで、自分のアピールチャンスを逃してしまうこともあるのです。
質問を通して自分の強みも伝えられる
逆質問をすることに対して苦手意識を持っている人は多いでしょう。確かに、とっさに質問を考えるのは難しいですよね。
しかしこれから例を挙げていきますが、逆質問の場を自己アピールの場として使えるようになれば、あなたのポイントはとても高くなるでしょう。
普通エントリーシートや履歴書には、あなたの職歴やこれまで培って来たスキル・経験をくまなく記してあるでしょう。
しかし、記した内容では面接官に伝わらないこともあります。また、面接でなければ解決出来ないあなたの疑問もあります。
それも逆面接で聞いてみてください。あなたの仕事への意欲を質問に混ぜて伝えることができるからです。
例えば
・私は ウェブクリエイター能力認定試験の資格を持っているのですが、御社の業務で活かせることはありますでしょうか?
・私は企画・立案を担うウェブマーケターの経験があり、ぜひ御社でも活かしたいと考えています。私の経験を活かせる部署や部門はありますでしょうか?
などのように、自分の能力ややる気をアピールするために逆質問を利用することもできます。
ただ、自己アピールを無理に意識しすぎる必要はありません。自分の経歴や特技ばかりを強調しているように聞こえて、むしろ押し付けがましくなってしまうこともあります。
あなたの志望する会社が主体性を強く重んじる社風の会社であれば、それはプラスに働くでしょう。
しかし職場によってはチームワーク、協調性のある人材をむしろ評価するところもあります。正しく判断するようにしましょう。
「特にありません」はおすすめしない
あなたは、せっかくの逆質問に「特にありません」と答えた経験はないでしょうか?
確かに、質問がどうしても思いつかない場合や、充実した質疑応答で何も不明点がない場合はいいとは思います。
しかしできれば、せっかくの逆質問の機会を無駄にしないことをおすすめします。
先述しましたが、逆質問をするかどうかでその志望者のやる気や意欲を測る面接官も多いのです。
また、あなたが行った逆質問の内容がたとえ採用基準に直結していなくても、逆質問をしたことが面接官に強くイメージ付けられる可能性があります。
志望者から質問をされた面接官は、出来るだけ適切な答えをしてあげようと考えを巡らせます。この経験は面接官の脳裏に少なからず記憶されているものです。
このように考えると、逆質問をしなかった志望者より、した志望者の方が面接官により強いイメージを持たせることが出来るといえるでしょう。
やはり逆質問の貴重な機会はしっかりと活かしていくことをおすすめします。
志望先のホームページやパンフレットに目を通して下準備をしっかりと行い、適切な質問を準備していくといった対策をしっかり取れば質問は自然と見つかるはずです。
逆質問の例
ここからは、面接の逆質問の時に使える例を紹介していきます。例をそのまま使うのではなく、あなたが面接を受ける会社の役職や、自分の経験などに応じて文章を変えてみてください。
仕事に対する意欲が伝わる逆質問
Q.「御社では入社から5年以内にチームリーダー職につけると伺いました。具体的にどのようなキャリアを積むことになるでしょうか?」
この質問の良いところは、あなたのチームリーダーになるという目標を面接官に伝えられる点です。
あなたのやる気が伝わりますし、この質問によって面接官はあなたの活躍をはっきりとイメージする可能性大です。
チームリーダーを最終的に務める人材になるためには、どのような仕事をすればいいのかを尋ねる質問なので、仕事に対する意欲が伝わります。
Q.「私と同じような職種・業界から転職された方で活躍している方はいらっしゃいますか?もしいらっしゃれば、その方の働きぶりなどを教えていただけますか?」
この質問の良いところは、もし同じ職種・業界からの転職者がいれば、その人をモデルケースにして頑張ろうとしているあなたの意欲を示せる点です。
これまでとは全く違う業界に転職する時などはこのケースに当てはまります。
またあなた自身にとっても、自分と同じような転職の前例があると知れば不安を無くすことができます。
自分と同じキャリアを持って転職してきた人が、入社後も自分のスキルと経験が活かしているのか確認できるからです。
Q.「御社が新規に立ち上げようとしている事業に携わりたいと思っています。その新事業に携われる機会はありますでしょうか?」
この質問の良いところは新規事業に携わり、売り上げに貢献していきたいという意思表示ができる点です。
やる気がある志望者と判断されるでしょうし、面接官もこの人は新規事業で活躍できるだろうかと考えをめぐらすので、印象に残りやすいです。
また既に新規事業の立ち上げ計画を知っている点も評価に値するでしょう。
情報収集の力、面接で新規事業の話が出ていたとしたら面接官の話を聞く能力も評価されるでしょう。
しかしこの質問で注意すべきところは、面接官が十分な返答が出来ない可能性がある点です。
またどの会社でも新規事業の立ち上げがある訳ではありませんので、そのような事実がある場合にのみ聞いてみましょう。
自分の長所を伝える逆質問
Q.「私はプログラミングスクールに通い、Rubyでの開発を経験しました。この経験をぜひ御社でも活かせればと思っています。御社のシステム開発で使われているプログラミング言語は何でしょうか?」
この質問の良いところは、Rubyを使っての開発経験ありという長所を伝えられる点です。あなたが開発者として意欲的で、つねにスキルアップを図っている姿勢も伝わるでしょう。
この質問で注意すべきところは、面接官が開発言語を把握していない可能性があることです。
しかし面接官がエンジニアやプログラマー、開発の関連部署の人であった場合には、詳しい返答をもらえるでしょう。
Q.「前職ではマーケティングを担当する部署で5年ほど働いていました。御社で採用していただいた場合、これまでのマーケティングの知識や観点は活かせるでしょうか?」
この質問の良いところは、面接官に自分のキャリアや長所をアピールすることができる点です。また、あなたが実際に働く事になった場合のキャリアイメージも膨らみやすい点です。
前職で積んできた知識や経験が実際にどの程度活かせるのかを、質問して知っておくことはおすすめです。
この質問で注意すべきところは、あなたの経歴や能力をアピールせんとするあまり自慢だと思われないようにする点です。
キャリアを鼻にかけた態度を取っていると思われる可能性があるからです。
Q.「前職ではリーダー職としてチームをまとめる立場にありました。御社でリーダー職についておられる社員の働き方やマネジメントの方針などを教えていただけますか?」
この質問の良いところは、あなた個人の持っているスキルだけでなく、前職での役職なども長所・強みとしてアピールできる点です。
この質問で注意すべきところは、やはり自分の就いていた役職の自慢などをしない点です。
前職の会社のネームバリューや企業規模などを出して、志望先の会社と比較するような態度は嫌われます。比較するような質問は控えておきましょう。
あくまでもその会社で、自分のこれまでのキャリアが活かせるかどうかを確認するための質問に留めましょう。
自分の経歴やスキルを並べ立てているだけのように映ってしまったら、マイナスの評価になりかねません。
労働条件を遠まわしに聞く逆質問
Q.「御社では、どのような事をモチベーションにして働いている方が多いのでしょうか?」
この質問の良いところは、志望者からはなかなか聞きにくい収入や有給休暇について、面接官から答えてもらえる可能性がある点です。
例を挙げましょう。
「出世や収入アップのために働いている人が多いです」
→給与が高い可能性がある
「プライベートを重視している人が多いです」
→有給休暇が取りやすい、または残業が少ない可能性がある
収入や有給休暇に関する質問は、直接聞くと「仕事に対する意欲がない」「給与面ばかりを気にしている」「休みばかりを気にしている」と思われがちです。
しかし、このように聞けば違和感がありません。
Q.「もし御社に採用していただけた場合、いつ頃から働き始められるでしょうか?」
この質問の良いところは、面接官がその時点で合否の判定を出していないのにあたかも採用となったかのような発言をしていると思われない点です。
何の前置きもなく「いつ頃から働き始められるでしょうか?」と聞くのは、面接官が合否の判定を出していないのであれば、質問としてはふさわしくないでしょう。
ですので、「もし御社に採用となった場合」などの前置きを付け加えましょう。そうすれば仮定の話としての質問になり、マイナスイメージを持たれにくくなるでしょう。
Q.「御社に入社した場合、できる限り早く一人前に仕事ができるようになりたいと考えています。御社では新入社員が一人前になるまでどれくらいの期間を要しますか?」
この質問の良いところは、
・入社後の研修があるのか
・入社後の研修の内容
を聞き出せる可能性のある点です。特に、研修の内容については気になりますよね。
異業種からの転職であれば、入社後にどのくらい手厚い研修があるのかは是非とも知りたいところですね。
面接官の答え方にもよりますが、
「入社後は1ヶ月の研修を経て、実務に移ります。ですので最低でも研修期間に1ヶ月は要します。」
などと答えてもらえれば、研修の有無がわかります。その後に研修の内容を聞いても、実に自然な流れです。
ただ、この質問で注意すべきところは、「現場で実務に入る前にまずは十分に勉強をしたい」「現場に即入っていくのは未経験なので不安」といった観点から質問をすると、面接官にマイナスイメージを与えてしまいやすい点です。
ですので逆に自信を持ちながら研修について触れるようにしましょう。そうすれば研修内容を聞き出しつつ、あなたの仕事に対する意欲も同時にアピールできるのです。
協調性を伝える逆質問
Q.「御社では社員同士の関係や、社内の雰囲気はどのような感じでしょうか?」
この質問の良いところは、社員の関係性について質問する=入社後は積極的にコミュニケーションを取ろうとしているという意思表示にもなる点です。
特にチームで作業を進める、コミュニケーション能力を重視する会社であれば、実に好印象な質問だと言えます。
さらに「前職は社員同士で仕事を教えあうことが多い職場でした」という、あなたのチームワークの良さをさりげなく伝える簡単なエピソードを含めてみましょう。
あなたが協調性の豊かな人材であることが印象付けられるでしょう。
Q.「私はコミュニケーションを取るのが得意です。前職での配属先では、チームメンバー全員と毎日コミュニケーションを取ることを提案し、チームメンバー全員で連携が取りやすい雰囲気作りをしてきました。御社でもチームで作業をしたり、新規プロジェクトを立ち上げたりといった事はありますでしょうか?」
この質問の良いところは、あなたのコミュニケーション能力の高さをアピールできる点でしょう。
コミュニケーション能力の高さを自己PRしても、マイナスの評価にはなりにくいです。
自分からその長所について話しても問題はないでしょう。
あなたがチームの一体化に貢献した具体的なエピソードを混ぜる事で、より説得力も増すでしょう。
この質問で注意すべきところは、やはり自慢げな態度にならないようにすることです。
エピソードを織り交ぜるにしても、嫌味にならないように加減は考えましょう。
Q.「御社では社員同士のコミュニケーション円滑化のためにどのような施策を取っていますか?」
この質問の良いところは、転職後の職場でもすぐに配属先に馴染みやすい人材として評価される可能性がある点です。
その現場の施策に従ってコミュニケーションを行ってくれるのだと思ってもらえれば、あなたの協調性の豊かさを面接官に自己PRできたことになります。
この逆質問の様に、自分の協調性をアピールするだけでなく、志望先の会社で行っているコミュニケーション円滑化の施策について質問するのはとても高ポイントにつながりやすいです。
「郷に入っては郷に従う」というように、これから入社する会社の社風や雰囲気に自分をあわせる事も協調性になります。
また、どんな現場にいってもやっていけそうだという、柔軟な人材という印象を面接官に与えることができるでしょう。
エンジニア転職の際に使える逆質問
Q.「御社で働くエンジニアの方々の1日のスケジュールを教えてください」
この質問の良いところは、志望先の仕事が忙しいのかどうかをイメージできる点です。エンジニアの方にとってはとても気になる点ですよね。
比較的余裕があるスケジュールで働けるのか、それとも火を噴いていて残業もデフォルトなのかなどがわかります。
1日のスケジュールに関して、面接官に聞いても失礼には当たりません。
もしかしたら面接官がそこまでは把握していない可能性もありますが、それでもマイナスの評価にはならないでしょう。
もし面接の場に現職のエンジニアがいるのであれば、その場で詳しい回答をもらえるはずです。
面接を担当する相手にもよりますが、気になるのであれば質問してみましょう。
Q.「御社のシステム開発環境について教えてください」
この質問の良いところは、次の2点です。
・もし志望先の開発環境が自分に慣れたプラットフォームであれば、その点についても面接官にアピールする事ができる点。
→企業の求める人材としてマッチングする可能性が高まるから。
・もし志望先が自分の不慣れな開発環境を使っていたとしても、それではどんな内容の研修を受けられるのか伺うことができる点。
→研修を通して志望先の開発環境に合わせていく姿勢を見せれば、問題はない。
エンジニアにとっては、システム開発に使用しているプログラミング言語やブラウザなども同じく気になるところです。
不慣れな開発環境、プログラミング言語を使った開発が願われたとしても、それに対して意欲的に挑んでいく姿勢が見せられれば悪いイメージを抱かせることはありません。
Q.「御社では1つのプロジェクトを立ち上げ・運用するあたりどれくらいの人数が関わるのでしょうか?」
この質問の良いところは、志望先でのエンジニアの仕事量やコミュニケーションを取るべき人たちの幅を知る事ができる点です。
1つのプロジェクトに対して関わる人数を知る事で、どのようなスタイルで働くようになるのかイメージできます。
もし大人数がプロジェクトに関わるのであれば、自分にかかる仕事の負担は軽くなりますが他部署との連携が必要となるでしょう。
反対にプロジェクトに関わる人数が少なければ、自分の仕事量は増えるかもしれませんが、自分一人の判断で進める部分も増える傾向にあります。
これに関してはどちらがいいかは人それぞれです。志望先は自分が働きやすい環境なのかを知ることは大事です。
質問が思いつかなかった時に使える逆質問
Q.「御社で働くにあたり特に必要になるスキルはどんなものがありますか?」
この質問の良いところは、次の2点です。
・入社後に必要になるスキルが何なのか分かる点。
・入社前、あるいは入社後にそのスキルを身につけようと考えているという意欲的な志望者であることを自己PRできる点。
もちろんこの質問も技術よりですから、面接官によっては答えられない場合もあるでしょう。
しかし、この質問のように「もし質問が思い浮かばなかった時にする、どの会社の担当者に対してもできる質問」を用意しておくといいですよ。
特にエンジニアにとって第一にくるものはスキルと経験ですので、どの会社にもできる妥当な質問だといえるでしょう。
Q.「私と同じくらいの世代の社員はどのように働いていますか?」
この質問の良いところは、自分と同じ世代の社員の働き方を知ることで、自分がその会社に入った時の働き方をイメージできる点です。
会社には一般的に様々な年代の方がいるので、答えをもらえる可能性が高い質問です。
万が一会社にあなたと同世代の人がいなかった場合でも、それはあなたが事前に把握できることではありません。
ですから面接官が返答出来なかったとしても何も問題はありません。
自然な形で採用面接を終えられるでしょうから安心してください。
Q.「御社が中途採用者(もしくは新卒者)に最も期待することは何でしょうか?」
この質問の良いところは、志望先が中途採用者(もしくは新卒者)に何を期待しているのか、入社までに何を身につけておいて欲しいと願っているのかが分かる点です。
また、あなたの意欲や仕事に対するやる気を伝えることもできます。
どの会社でも使える質問ですので、逆質問の場面で幅広く応用できます。もちろん、中途採用者か新卒かはあなたの立場で変えてください。
逆質問として不向きな質問
逆質問の場ではできる限り質問をした方がいいと説明しました。しかし、質問内容によってはしない方がいい質問もあります。
自分の評価を下げてしまう可能性もあるためです。
できるだけ避けた方がいい逆質問についても解説します。
面接官がすでに話したこと
まずは、面接官がこれまでの面接の流れで既に話したことが答えになってしまう質問は避けてください。
面接官からすれば「さっき言ったことなのに。話を聞いていないのかな。」といったマイナスの評価につながりやすいです。
時には、あなたが緊張して面接官が話した内容を忘れてしまう場合もあるでしょう。その場合は「改めて確認なのですが」と前置きをした上で再度質問するようにしましょう。
ただ、できれば面接官からの答えが重複してしまう質問は避けるようにした方が無難です。
調べればわかること
事前に下調べしておけばわかるような質問をするのもNGです。
例えばその会社が扱っている商品やサービス、代表の名前、企業理念、沿革などについて面接官に質問をするケースです。
これらのことは会社案内のパンフレットやコーポレートサイトを見れば、記載があることがほとんどです。
逆質問の場で調べれば分かるような質問をしたら、事前準備の足りない志望者だと思われてしまいかねません。
面接前にはパンフレットやコーポレートサイトを調べておきましょう。
面接官が答えにくいこと
面接官自身が答えにくい質問も、避けるようにしましょう。
例えば、次のような質問は避けた方がいいです。
・あなたの知り合いなど、ある特定の社員の仕事ぶり
・面接官自身の給与
・社員のプライベートの過ごし方
など
これらの質問には、単純に面接官では把握仕切れていないものもあります。
また会社のルールや制度として答えられないものもあります。
特定の社員の働きぶりなどは、採用もされていない応募者に教えられない場合もあります。
またモラルの面からも、面接官の給与については採用面接の場では答えられないものもあります。
逆質問で許される範囲は、基本的には面接官が答えられる事柄です。
業務の範囲での質問や、会社内での雰囲気に関する質問などに留めておきましょう。
仕事に意欲的でないイメージ残すを与える質問
志望先の企業の仕事に対して、意欲的でないイメージを与えてしまう質問も控えましょう。
具体的には次のような質問です。
・仕事を休むことを前提とした質問
・仕事を辞めることを前提とした質問
確かに、転職先の残業や休日はどれくらいあるのか気になりますよね。質問したい部分ではあります。
しかし、これらの質問はうまく質問の仕方を考えないとやる気がないとみなされますし、あなたのマイナス評価につながりかねません。
もしこの質問をするのなら、先ほど紹介した「労働条件を遠回しに聞く質問例」を参考にしてみてください。
自信がなさそうな質問
採用企業の中には「自信を持って前向きに仕事をしてくれる人を採用したい」と考える企業が多いです。
自信がなくオドオドした人よりも自信のある人の方が仕事の習得も早くなりますし、イメージ的にも成果を出してくれそうでプラスです。
ですから採用面接にのぞむ志望者としては、自信のない態度や質問はしないようにしましょう。
転職するにあたって本当に上手くいくだろうかと自信が持てない時もあるでしょう。
しかし逆質問の場で自信がない発言をしてしまうと、あなたにマイナス評価が付いてしまうこともあるのです。
例えばこんな発言です。
・仕事をする中で〇〇を勉強したいと思っていますが、可能でしょうか?
・研修をしっかり受けたいのですが、研修は行われますか?
これらの質問はあなたが未熟であると印象付けやすいです。
「まだ能力や経験が伴わないので、会社にお世話になる」という後ろ向きな考えの志望者というイメージを残す可能性が高いのです。
やはり逆質問の場には、自信を持って仕事に取り組もうとしている姿勢で臨みましょう。
YESかNOで答えられること
逆質問の内容ですが、できればYESかNOで答えられる質問でないほうがいいです。もし面接官がYESかNOだけで返答してしまったら、そこで終わってしまいます。
既に説明したように、逆質問はコミュニケーション能力を測る場でもあるのです。
YESかNOで答えられる質問は、掘り下げていくのが難しく、会話もはずみにくいですよね。
面接官が掘り下げてくれるといった可能性もありますが、全員がそうしてくれるとも限りません。
せっかくの逆質問の場は、ぜひあなたのコミュニケーション能力をアピールする場として有効利用しましょう。
どうしても気になること以外はYESかNOで答えられる質問は控えておきましょう。
逆質問として不向きな例
Q.「御社ではどのような商品を扱われていますか?」
この質問の不向きな点は、下調べすればわかるところです。志望先の会社のパンフレットやホームページを良く見て事前準備してから質問を考えましょう。
Q.「御社に〇〇さんが働いていると思います。〇〇さんは普段どのようなスケジュールで働いていますか?」
このような質問も面接官としては答えにくいことですので避けましょう。
理由は
・面接官が把握していない可能性の高い個人のことだから
・個人情報なので教えられないから
などがあります。
Q.「〇〇さん(面接官)の月収はおいくらですか?」
確かに、社員の収入からその企業が好調かどうかを予想することはできるでしょう。しかしそもそも相手の収入を聞くのは失礼に当たりますので、モラルから考えても控えるべきNG質問です。
質問としては個人のみならず、社員全体の収入について聞くのも良いとは言えません。
あなたが給料目的で職場を決めていると思われ、マイナスのイメージを残してしまう可能性大です。
せっかくの自己アピールの場が失敗に終わってしまうこともあるので、注意しましょう。
Q.「有給休暇は何日取得できますか?」
こちらも先ほど紹介した「労働条件を遠回しに聞く質問例」を参考にしていただきたい質問です。
休みや福利厚生に関する質問は、聞いておきたい部分ではあります。面接官も答えてくれるでしょう。
しかし、この質問によってあなたが入社前から休むことを考えている志望者というイメージを与えかねません。
質問の仕方を考えましょう。
Q.「独立しようと考えています。御社ではそのためのスキルや経験は身につきますでしょうか?」
最近は、大手企業やベンチャー企業などでも社員の独立を支援する動きがあります。社内の制度としてビジネスプランを発表する機会を設けていたり、事業を立ち上げる支援金を出したりなどです。
面接の場であなたが「将来的には独立し社長になりたい」と語れば、そのような独立支援の動きのある企業であれば好印象でしょう。
将来独立する意思を持つ頼もしい人材と評価され、良いアピールにもつながります。
しかし、反対にネガティブなイメージを抱く企業もあります。多くの場合、採用を担当する人事としては最後までいてくれる人、すぐに辞めない人を採りたいと思っています。
その場合は「この人を雇ってもすぐに辞めてしまうだろう」と印象付けられるのでマイナスです。
この質問は面接前に、その企業が社員の独立や起業に肯定的なのか否かをしっかり把握してから行うべきでしょう。
Q.「御社に入社したら、実務を通してプログラミングを学びたいと思っています。しかし未経験の現状、不安があります。御社ではプログラミングについてどのような研修を行っていますでしょうか?」
新卒の未経験者採用の場合はこのように質問するのは問題ないでしょう。ポテンシャル入社といって、新卒者には会社もこれからプログラミング言語を学んでもらおうと思っているからです。
しかし、基本的に会社は勉強をする場ではなく仕事をする場です。特に中途採用担当の人事としては、即戦力を求めていることは理解しましょう。
Q.「仕事は忙しいでしょうか?」
これは、YESかNOかで答えられる質問です。質問の場は膨らむことなくすぐに終わる可能性が高いです。
もしこの質問を掘り下げるとしたら、「どのような時に忙しいと感じますか?」などと、具体的な例を引き出すように質問に表現を付け加えるのがおすすめです。
まとめ
面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれると、つい困ってしまう方は多いでしょう。
しかしこれまで述べてきたように、逆質問はあなたの疑問や不安を解消できるチャンスを与えられている場でもありますが、あなた自身のやる気やスキルをアピールできる場でもあります。
これからあなたが受ける採用面接の、ほとんどで逆質問の機会が設けられることでしょう。
繰り返しますが逆質問の場は自己アピールの場です。あらかじめどのような質問をするか備えておきましょう。
そうすれば焦らず失敗を恐れずに、あなたらしくできるはずです。